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KOKO DOKO 35

町家の暮らしに触れる下立売通

重厚な建物の商家や町家を利用したカフェ。
町家での暮らしが見学できる上京歴史探訪館のある辺りを歩く。
文・写真 = 内藤靖正
PENTAX Q + 02 STANDARD ZOOM(15mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F8、シャッタースピード:1/13秒、露出補正:-0.7、測光:分割測光、感度:ISO400、ホワイトバランス:曇天、カスタムイメージ:鮮やか(カメラ内のデジタルフィルターでポスタリゼーションを適用)
1平安宮内裏の承明門と正殿の紫宸殿があった場所。いまは買い物客らが行き来する庶民のまち。

上京歴史探訪館

●土曜と日曜の午前10時〜午後4時
(2011年12月25日〜2012年1月10日は休館)
●無料(2階は100円)
075-812-2313
URL:別ウインドウで表示http://kamigyo
.doshisha.ac.jp

カフェ綾綺殿

●午前10時〜午後6時(5時30分ラストオーダー)/水曜と第3火曜休み
●コーヒー480円、チキントマトカレー880円、とんかつ定食980円、エビフライ定食1,080円ほか。
075-801-3125
URL:別ウインドウで表示http://ryokiden
.com

※掲載内容は2011年12月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

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2地蔵が祭られるそばに「平安宮内裏内郭回廊跡」の石標。後ろに回廊跡を復元する。
 
3通りの南側、少し奥まって上京歴史探訪館。近年まで人が住んでいた生活感が残る。
 
4約200年続くあらゆる油の専門店・山中油店。江戸後期の建物が存在感を示している。
       
   
57年目を迎えたカフェ綾綺殿。昔懐かしい町家でコーヒーやランチが楽しめる。
 
6明治26年創業の佐々木酒造は、良質で豊富な地下水と伝承の技法で銘酒を生み出す。
 

京都御苑の南側を東西に延びる丸太町通の少し北に、並行するように細い下立売通が走る。南北の千本通から下立売通を東に行くと天皇の居所であった「平安宮内裏跡(へいあんぐうだいりあと)」などの説明板や石標が目につく。この辺りは794年(延暦13年)の平安遷都とともに造営された平安宮(大内裏)があった場所とされ、発掘調査で遺構が確認されたものがある。

内裏内郭回廊跡から東へ少し行くと、築100年の町家を利用して上京歴史探訪館が設けられている。ここでは表の間、奥の座敷、おくどさん(かまど)がある通り庭や、手入れの行き届いた庭などを見学、京都の庶民の暮らしに触れられるほか、平安宮の歴史などを学ぶことができる。向かいには江戸後期の文政年間に創業した山中油店の立派な建物があり、水車が回る一角には平安宮一本御書所跡の駒札が建てられている。

浄福寺通に内裏の建物のひとつ綾綺(りょうき)殿にちなむ名のカフェ綾綺殿が、これも築100年近い町家で営み、観光客らの人気を集めている。ここでは山中油店の「なたね赤水」を使ったエビフライ定食、とんかつ定食などが評判。京都のガイドブックでよく紹介される「常連」だ。もちろんコーヒーなどで散策の足を休めるのもOKだ。

東寄りの日暮(ひぐらし)通を南に行くと純米吟醸「古都」や「聚楽第」などで知られる佐々木酒造がある。今回は取材できなかったが、資料には豊富な地下水を使って明治26年から地酒をつくり続ける蔵元と記されており、俳優・佐々木蔵之介さんの実家でもある。

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KOKO DOKO 36

出町に近い「寺院街」の寺町通

歴史好きの観光客や、
講師を招いての歴史散歩のグループにも出会った寺町通。
通り名のように寺院が連なるエリアを拝見。
文・写真 = 内藤靖正
PENTAX Q + 02 STANDARD ZOOM(7mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F8、シャッタースピード:1/640秒、測光:分割測光、感度:ISO400、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ:鮮やか(カメラ内のデジタルフィルターでポスタリゼーションを適用)
1ふと立ち止まる本満寺の門前。鐘楼の向こうに優しい比叡山の姿が心をなごませる。
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野呂本店

●午前9時〜午後6時/無休(2012年1月1日〜4日は休み)
●青てっぽう(3本入り)420円、葵大根473円、赤かぶら473円、千枚漬(150グラム入り)1,050円など多彩。
0120-33-0749(フリーダイヤル)
URL:別ウインドウで表示http://www.
norohonten.co.jp

※掲載内容は2011年12月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

2山門前に洛陽十二支妙見宮が鎮座する本満寺。法泉院、一乗院などの塔頭も。
 
3朱雀天皇の仙洞朱雀院が仏陀寺の起源。のちに村上天皇が寺に改めたと伝える。
 
4西陣の誓願寺内に建てられたが、豊臣秀吉によって寺町に移された十念寺。
         
     
5織田信長、信忠父子の木像を安置する阿弥陀寺は京都48願寺巡拝の16番札所。
 
6町家に白いのれんが目立つ京漬物の老舗・野呂本店。この季節は漬け物がおいしい。
 
ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。

寺町と聞けば新京極の西の寺町京極が頭に浮かぶが、名の通り寺院が点在、あるいは軒を連ねるエリアも多い歴史的な通りだ。例えば出町商店街西詰の寺町通。今出川通から北に行くと、そこには本満寺、仏陀寺、十念寺、阿弥陀寺、光明寺などの名刹(めいさつ)が道の東側に一列に並んで、まさに「寺院街」の趣。

本満寺は室町時代の創建とされ、江戸時代は徳川家の祈願所でもあった。境内には本堂のほか方丈や鐘楼、塔頭(たっちゅう)寺院を擁する日蓮宗の本山である。すぐ北の仏陀寺(非公開)は朱雀天皇と村上天皇を開基とする勅願所。平安時代後期と推定される阿弥陀如来座像(重文)を本尊とする西山浄土宗の古寺。さらに北隣の十念寺(非公開)も同じ西山浄土宗に属し、足利義教が一坊を建てたのが始まりとされる。1993年(平成5年)に建て替えられた近代的な本堂には、平安時代の阿弥陀如来像が安置されている。

少し北の阿弥陀寺は阿弥陀如来を本尊とする浄土宗の古寺。天文年間(1532年〜1555年)に清玉上人が創建。織田信長、信忠親子の帰依を受け、その木像を安置している。出町商店街の西詰近くに鎮座する幸神社(さいのかみのやしろ)は方よけ、縁結びで知られる古社。猿田彦を主神に平安初期に建立された京の鬼門を守る神だ。

ぶらぶら歩きの寺町通で見つけた野呂本店は90年続く京漬物の老舗。その重厚な町家の店頭では季節物の赤かぶら、聖護院かぶらの美しい色が食欲をそそる。すぐき、千枚漬なども最高の京土産になる。