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KOKO DOKO 19

新京極の社寺巡り

食べる、飲む、買う、映画を見る・・・。
京都の盛り場・新京極。でも、ここは昔、寺院の境内だった。
文・写真 = 内藤靖正
K-7 + smc PENTAX-DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM(24mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F11、シャッタースピード:1/15秒、測光:分割測光、感度:ISO800、ホワイトバランス:オート、カスタムイメージ:鮮やか
3京漬物の老舗と化粧品の老舗が向き合う辺り。レトロな雰囲気漂う新京極通。

買い物客や修学旅行生らでにぎわう新京極通は、1573年から1592年(天正年間)に豊臣秀吉が多くの寺院をこの地域に集めた寺町の敷地を整理、利用して造られた。1872年(明治5年)のことである。

その数年後には芝居座や飲食店が建ち並び、しだいに東京の浅草、大阪の千日前とともに日本の三大盛り場のひとつとして知られるようになった。観光客にも人気の新京極だが、もとは寺院の門前町。由緒ある古社寺が点在している。

新京極四条の北西かど、露地の奥に染殿院(そめどのいん)がある。808年(大同3年)、空海の開基とされ、本尊は裸形の木彫りの秘仏・地蔵菩薩(じぞうぼさつ)だ。ここは安産腹帯の授与でも知られている。

「錦の天神さん」と呼んで親しまれる錦天満宮。合格祈願の若者や家族連れにまじって外国人の姿も目立つ。参拝客が境内の「なで牛」をなでながら思いおもいに祈る光景もほお笑ましい。

※下の小さい画像をクリックすると拡大表示します。
1昔、染殿皇后が本尊に祈願したところ、のちの清和天皇が誕生した寺伝が残る染殿院。
 
2菅原道真を祭る錦の天神さん。知恵と文学、商売繁盛の神として信仰を集めている。
     
 
4庶民の厚い信仰を受ける薬師如来の蛸薬師堂。通称寺の順拝客も訪れる人気寺だ。
 
5道長が娘の上東門院に仕える和泉式部に法成寺の一庵を与えたのが起源の誠心院。
     
 
6誓願寺の本尊は阿弥陀如来。天智天皇の勅願所として奈良に建立され、その後に移転をくり返した。
 
 
学業、入試、家内安全などの願いが書かれた錦天満宮の絵馬。外国人の奉納も目立つ。

本堂に「蛸薬師(たこやくし)」と呼ばれる薬師如来石像を安置する蛸薬師堂は浄瑠璃山永福寺が正式名の古寺。親孝行の僧が薬師如来に助けられた伝説が残り、病気平癒などを願う参拝客でいつもにぎわっている。

その北の誠心院は真言宗泉涌寺派の古寺。平安時代の代表的な歌人・和泉式部(いずみしきぶ)が初代住職だったと伝える。本堂には本尊の阿弥陀如来像を祭るほか、境内には和泉式部の墓という宝篋院塔(ほうきょういんとう)などがある。

六角通の東端には飛鳥時代の創建という浄土宗の名刹(めいさつ)・誓願寺がある。もとは多くの堂塔を誇る大寺だったが、新京極通の造成などによって現在の形になったという。門前に建つ迷い子の道しるべ「月下氷人石」も有名だ。

ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。