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KOKO DOKO 13

日蓮宗の古寺が点在するまち

広い紫明通から堀川通へと続く中央分離帯に
人びとが憩える人工のせせらぎが出現。
まちの表情が明るくなった。
文・写真 = 内藤靖正

長い間「水がない川」の堀川にこの春、清らかな流れが復活した。第二疏水分流から引き込んだ水流が紫明通から堀川通にかけての中央分離帯の緑の木々の下を南下する。その分離帯には上御霊前通や寺之内通、上立売通などの横断歩道から入ることができる。

堀川寺之内の周辺は日蓮宗の大寺が点在する静かなまちだ。堀川通からも境内に入れる本法寺は日蓮宗の本山。永享8年(1436年)に日親が四条高倉に建立したが天明8年に焼失。現在の諸堂は江戸時代後期にこの地に再建され、本阿弥光悦の作という三巴(みつどもえ)の庭は国の名勝に指定されている。

その東の妙顕寺は元享元年(1321年)に日像が創建した日蓮宗の京都最初の道場だったが、天正11年(1583年)、現在地に移建されたそうで、本堂や祖師堂などの堂宇が並ぶ。

北寄りの妙覚寺は妙顕寺から分立して永和4年(1378年)創建。表門は聚楽第の裏門を移築したものといわれ、墓地には狩野元信、永徳ら狩野一族の墓がある。

寺之内通の西側には永仁2年(1294年)に日像が創建、天正15年(1587年)の豊臣秀吉の聚楽第造営のときに現在地に移された妙蓮寺があり、妙蓮寺椿、フヨウ、秋に咲く御会式(みえしき)桜でも知られている。

このほか、人形の寺として人気の宝鏡寺、茶道に関する美術資料などが見られる茶道総合資料館もあり、西陣にも近い散策エリアだ。中央分離帯の緑の木々の下を行くせせらぎは、今出川の南で堀川に流れ込む。

K-m + smc PENTAX-DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDMを使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F11、シャッタースピード:1/125秒、露出補正:+0.3、カスタムイメージ:雅
1紫明通から堀川通へ、中央分離帯を南下する水流。緑の木陰で憩えるまちの空間。
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2本法寺の境内へは堀川通から入れるが、小川通には山門や緑の下の石畳もある。
 
3妙顕寺の本堂(修復工事中)は日蓮宗独特の三宝諸尊を安置。祖師堂などの堂宇も。
 
4木々の緑が目に優しい妙覚寺は本堂を修復工事中。山門前周辺には古い民家も。
 
5本堂周辺にフヨウが咲く妙蓮寺の奥書院などのふすま絵は長谷川等伯の金碧画。
 
6「人形の寺」で知られる宝鏡寺は宮中との関係が深い。春と秋の人形展で公開。
               
 
KOKO DOKO 14

堀川に流れが復活したまち

中立売橋から下流へ、二条城前の南あたりまで続く堀川の水辺空間遊歩道。
堀川通周辺は歴史の宝庫でもある。
文・写真 = 内藤靖正

堀川は1200年ほど前の平安京造営時に北山連峰の木材を運ぶための運河として開削(かいさく)されたそうだが、私が子どものころの堀川は友禅染に利用されて、染め色の赤や青の水も流れる汚れたイメージの川だった。中立売通からカーブを描いて堀川を渡り、東岸の東堀川通をチンチン電車が行き来していたのも懐かしい記憶のなかにある。

治水対策によって長い間「水のない川」だった堀川にこの春、待望の流れが戻った。京都市が約18億円(報道による)もの事業費を投入、まちづくりと一体になった水辺空間の整備に取り組み、下鴨から堀川御池までの約4.4km間に市民らの憩いの場となる新しい堀川をよみがえらせた。

いま、中立売橋から南へ、堀川の流れに沿った遊歩道を行くと、子どもを遊ばせるファミリーや緑の木陰で読書を楽しむ若者らの姿が目立った。

一条通の北に鎮座する晴明神社は寛弘4年(1007年)、一条天皇によって創建され、平安中期の天文博士の安倍晴明を祭る。現在は方除け、火災除けなどの神として信仰を集め、観光客にも人気だ。

その西の黒門通にある町家の鎧廼舎(よろいのや)・うさぎ塾は武将らが身につけた鎧、兜を現代ふうにアレンジ、もちろん伝統的な手法はそのままに、特殊な紙を使っての鎧、兜づくり教室を開いている。用いるのは紙のほかに京都の伝統的な組ひも、京金具。歴史好きが高じて20年ほど前から制作を始めた卯月永年さん、阿子さん夫妻が親切に教えて、子どもから熟年まで熱心に通っている。

K-m + smc PENTAX-DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDMを使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F11、シャッタースピード:1/125秒、露出補正:+0.3、カスタムイメージ:雅
1幅1.5〜2メートルの水路を疏水の水が流れる堀川。親水遊歩道が堀川御池まで続く。
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2一条天皇の勅命で安倍晴明の邸跡に創建された晴明神社は、災難除けにご利益ありとか。
 
3西陣織会館の玄関に建つ「西陣」の石碑。難しい文章で西陣の起源を解説している。
 
4陰陽道ゆかりの一条戻り橋は多くの伝説を生み、安倍晴明とのかかわりも深い。
         
   
5自分でつくった鎧、兜を身につけ、11月23日には上賀茂神社で着初め式も。うさぎ塾。
 
6江戸初期の漢学者の伊藤仁斎の住宅(古義堂)跡。私塾も開いた篤学の人だったという。
 
ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。

初心者が3か月かけて制作した都よろい。子ども用、大人用の各サイズがあり、色遣いも美しい、この材料費は38,000円。

鎧廼舎・うさぎ塾

●午前10時〜午後6時/不定休
●見学可能(電話で予約を)
●標準コース:一日3,000円
(材料費は実費)
075-432-2270
URL:別ウインドウで表示http://www.usagijuku.com/

※掲載内容は2009年6月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。