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Pura vida! 野鳥ガイド露木貴浩氏のコスタリカ大自然コラム
熱帯乾燥林の原野
6. 熱帯乾燥林とヒゲドリ
地球上の生物の約5%が生息するというコスタリカ。四国と九州をあわせたほどの国土面積しか持たない小国のどこに生き物の宝庫たる由縁があるのでしょうか。
その理由としては、まず中米という地理的な位置が挙げられます。北米と南米の「架け橋」の役目をしており、温帯、熱帯からそれぞれ独自の生き物が入り込んでいます。さらには、多彩な地形も関係していると思われます。今回ご紹介する熱帯乾燥林はその良い例と言えるでしょう。
Tabebuia ochracea。Yellow Cortezと呼ばれており、熱帯乾燥林を代表する樹木だ
熱帯乾燥林
コスタリカの北西部にはグアナカステ地方と呼ばれるエリアがあります。グアナカステとは国木に指定されているEnterolobium cyclocarpumの英名で、あちこちで国木を見ることができます。そのグアナカステ地方一帯には、高温多湿な熱帯では異質ともいえる乾燥林が広がっています。
熱帯乾燥林はアフリカのサバンナを彷彿させます。どこまでも広がる草原地帯に、木々や藪が散在。ライオンやゾウのような巨大哺乳類がいないのは残念ですが、それでも独特の雰囲気があります。
このエリアには明確な乾季があり、12月から4月の前半くらいまではほとんど雨は降りません。今までに紹介した熱帯雲霧林、熱帯雨林とは違い、年間降雨量も少なく、湿気も感じません。どんよりした蒸し暑い日より、カラッと晴れた日をイメージできます。しかし、一旦、太陽が空高く上ると、その暑さに圧倒されます。日中は散策するのも困難なほどです。水辺も干上がる場所が多く、生き物達の生活も厳しくなります。
着生植物は少なく、乾季には落葉する木が多くなります。なんとなく殺風景なイメージを連想しますが、この時期に様々な花が咲きます。なかでもYellow Cortez(Tabebuia ochracea)は、熱帯乾燥林の代表的な存在で、見事な黄色い花を咲かせます。お酒が好きな方なら、サバンナを彩る「コスタリカの桜」、Tabebuia ochraceaを見て一席設けたくなるかもしれません。これらの華やかな木々とは対照的にサボテンも自生しており、そのアンバランスさが乾燥林の魅力的とも言えます。
Acacia collinsii。Bullhorn Acaciaと呼ばれ、アカシアアリが内部にコロニーを作っている。お互いに利益を得ており、共生の関係にある
沿岸部には綺麗なビーチもたくさんあります。生息する生き物や植物も地域特有なので、訪問の価値は十分あると思います。首都サンホセからわずか2時間ほど移動すると、これが熱帯国コスタリカなのかと疑いたくなるような光景が広がっています。コスタリカ訪問時には、ぜひ、「リトル・アフリカ」のサバンナも楽しんでみて下さい。
『Pura vida! 野鳥ガイド露木貴浩氏のコスタリカ大自然コラム』
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露木さんのホームページ
コスタリカに在住し、野鳥に関するツアーガイドから講師までを幅広くこなす露木さんのホームページ。米国やエクアドルの野鳥についても紹介しています。
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